東京大学医学部・大学院医学系研究科

高齢者在宅長期ケア看護学/緩和ケア看護学

Gerontological Home Care and Long-term Care Nursing/ Palliative Care Nursing
The University of Tokyo, School of Health Sciences and Nursing

Gerontological Home Care and Long-term Care Nursing/ Palliative Care Nursing

The University of Tokyo, School of Health Sciences and Nursing

呉金艶 博士課程3年

私は中国出身で、日本の高齢者看護に関心を持ち、大学卒業後に来日しました。来日後は、慢性期病棟で3年間、急性期病棟で2年間、看護師として勤務しました。臨床経験の中で、認知症患者に対する対応がBPSD(行動・心理症状)を引き起こす場面に課題を感じ、質の高い認知症ケアの実践を可視化し届けることを目指して大学院に進学しました。現在は博士課程において、日本全国の診療データ(DPCデータ)とインタビュー調査を用い、チームベースの認知症ケアに対するインセンティブの効果を評価するとともに、急性期における持続可能な認知症ケアモデルの構築に取り組んでいます。先生方や先輩方、同期の温かい支援のもと、充実した学生生活を送っています。

山田享介 博士課程3年

私は、訪問看護実践の質評価や質向上に関心を持ち、研究を行っています。訪問看護師として働く中で、訪問看護実践の効果とは何か、を在宅医療の外にいる人達に説明することが難しいことに気がつきました。修士課程では、新卒・新人訪問看護師も同様に、先輩達の実践を理解することができず、看護実践に困難が生じているのではないかと考え、研究を行いました。また、どのような訪問看護師教育と訪問看護実践が関連しているのかどうかを調査しました。この教室では、多種多様な背景を持つ先生や学生がおり、新たな学び舎発見の得られる場所だと考えています。

江南沙里菜 博士課程1年

私は大学病院の救命ICUで4年間勤務した後大学院へ進学しました。修士課程では、地域のヘルスケアや公衆衛生を学ぶために保健師教育コースも受講し保健師資格を取得しました。1人1人が望むケアや治療を受けてほしい、突然急変により代理で意思決定を担う家族の苦悩を少しでも減らしたいという思いから、急性期領域におけるAdvance care plannningの支援に関する研究に取り組んでいます。教室の雰囲気は暖かく、先生方だけでなく先輩からもサポートしていただけ、とことん研究に集中出来る恵まれた環境で日々学んでいます。

黄 千容 修士課程1年

私は台北医科大学の高齢健康管理学科を卒業し、まず研究生として研究室に入り、一年間学びました。今年からは修士課程の一年生として、引き続き研究を深めています。日本は台湾よりも20年早く高齢化社会に突入したと言われており、その政策は台湾にとっても重要な参考になります。大学時代の2年半のインターンシップを通じて、日台のケアの質の違いに関心を持つようになりました。現在は、特に在宅ケアの質の向上に興味を持ち、より良いケアの提供方法を模索しています。研究室の先生方や先輩方は本当に温かく、いつも熱心にサポートしてくださいます。この研究室で学べることを、とても嬉しく思っています。

小野塚 麗奈 修士課程1年

大学卒業後、大学病院のICUで看護師として勤務する中で、スティグマや偏見が健康に与える影響に関心を抱き、大学院へ進学しました。特に、高齢者や認知症をもつ方に対するスティグマが、心身の状態や社会的なつながりに与える影響を調査したいと考えています。また、保健師教育コースも受講し、暮らしやすい地域づくりと、それを支える看護実践について学んでいます。疾患や社会的背景に関わらず、誰もが尊重され、一人ひとりが持つ多様な価値観や考えが大切にされる社会づくりに貢献したいと考えています。

劉 源 修士課程1年

私は中国の大学を卒業後、大学病院の総合ICUで1年間看護師として勤務し、その後日本に渡りました。日本では慢性期病院で2年間看護師として働く中で、高齢者ケアの先進性と社会保障制度の充実を強く実感し、さらに研究を深めたいと考えるようになりました。現在は特に、在宅高齢者ケアにおける感染症予防とAI技術の応用に興味を持ち、研究を進めています。まだ看護研究の初心者であり、わからないことも多いですが、研究室の先生方や先輩方から熱心にご指導いただき、充実した日々を送っています。